【わかりやすく解説】デジタル庁のガイドブックに書いてあるウェブアクセシビリティの導入手順とは?
- カスタマーサポート
- 2024年1月29日
- 読了時間: 6分
ウェブアクセシビリティの取り組みを具体的に進めていこうと考えている場合、デジタル庁が出しているガイドブックを参考にするべきです。
デジタル庁は、『ウェブアクセシビリティ導入ガイドブック』を、今後ウェブアクセシビリティ対策を進める人に向けて公開しています。
省庁や自治体だけではなく、一般的な民間企業でも役立つ内容となっているので、ぜひ参考にしてみましょう。
もし、本編を見たい方は下記から直接アクセスしてみてください。
全部で56ページある非常にボリューミーな内容になっておりますので、本記事では簡単に要点をサマライズしてお伝えします。
■ウェブアクセシビリティ導入ガイドブックの意義
ウェブアクセシビリティの向上に取り組むことは非常に有意義です。
しかし、ウェブサイトのつくりは、通常エンジニアなどの専門職しか理解できない領域になっています。
ウェブアクセシビリティと一口に言っても、複数の規格とガイドラインがあり、非技術者がそれぞれを確認するのは大変です。
そこで、適切なやり方を統一するために、デジタル庁がウェブアクセシビリティについてガイドラインを出したのです。
そのため、非技術者であっても、ウェブアクセシビリティの導入がわかるようになっています。
具体例も豊富に、図解までのっているので、どのような方でもウェブアクセシビリティについて、簡単に理解することができるでしょう。
間違っている対応をしてしまったり、不要な対応をしてしまったりすることがないように、重要な点は具体的に理解しておくことが重要です。
■ウェブアクセシビリティ導入ガイドブックの目次
まず、ウェブアクセシビリティ導入ガイドブックの目次は以下のようになっています。
第1章:ガイドブックの目的 第2章:ウェブアクセシビリティの基礎 第3章:ウェブアクセシビリティで達成すべきこと 第4章:ウェブアクセシビリティの実践プロセス 第5章:こんな時は 第6章:付録 |
特に重要なのは、第2章から第4章です。本ガイドブックの重要な中身となっています。
■第2章:ウェブアクセシビリティの基礎
第2章では、ウェブアクセシビリティの基礎について説明しています。主な内容は以下の通りです。
◇ウェブアクセシビリティとは?
ウェブアクセシビリティとは、ウェブサイトや情報システムを利用する際に、利用者の特性や環境に関わらず、情報や機能にアクセスできることを指します。
◇ウェブアクセシビリティのガイドラインと規格
ウェブアクセシビリティのガイドラインとして、国際的にはWCAG 2.0が、日本国内ではJIS X 8341-3:2016があります。これらは基本的に一致していますが、JIS規格は日本語で書かれており、附属書に試験方法やチェックリストが付いています。
JIS規格に対応したウェブサイトを作るためには、対象となる範囲と目標とする適合レベルを決める必要があります。
また、試験を行って対応度を判定し、公開する必要があることに注意しましょう。
◇JIS規格に対応したウェブサイトを作ることの重要性
JIS規格に対応したウェブサイトを作るためには、対象となる範囲と目標とする適合レベルを決める必要があります。
また、試験を行って対応度を判定し、公開する必要があります。
■第3章:ウェブアクセシビリティで達成すべきこと
第3章では、ウェブアクセシビリティを担保するために達成すべきことを、以下の4つのカテゴリーに分けて説明しています。
◇達成しないと利用者に重大な悪影響を及ぼすもの
これらは、利用者がウェブページやウェブサイトを操作したり、コンテンツを理解したりすることを極めて困難にするか、光感受性発作などの危険性を引き起こす可能性があるものです。1例えば、音声の制御、キーボードトラップなし、点滅の制限などが該当します。
◇必ず達成しなければならないもの
これらは、利用者がウェブページやウェブサイトを操作したり、コンテンツを理解したりするために必要な最低限の条件です。例えば、代替テキスト、キャプションと音声解説、色の使用、見出しやリストのマークアップなどが該当します。
◇状況に応じて確認すべきこと
これらは、利用者がウェブページやウェブサイトを操作したり、コンテンツを理解したりするために有用な補助的な条件です。例えば、フォーカス順序、リンクの目的、入力支援などが該当します。
◇よく検討して導入すべきこと
これらは、利用者がウェブページやウェブサイトを操作したり、コンテンツを理解したりするために便利な追加的な条件です。例えば、文字サイズの変更、読み上げプラグインの利用などが該当します。
第3章では、各カテゴリーに属する達成基準について具体的な説明や事例を紹介しています。
また、各達成基準に対応するWCAG 2.0(JIS X 8341-3:2016)の番号も記載しています。
第3章を読むことで、ウェブアクセシビリティで達成すべきことの優先順位や具体的な方法がわかるようになるでしょう。
■第4章:ウェブアクセシビリティの実践プロセス
第4章では、「情報システムにおけるサービス開発」と「広報活動でのウェブを使った情報発信」について、ウェブアクセシビリティ対応のプロセスを実践的に書いています。
ウェブアクセシビリティの対応は、ウェブサイトの作り替えを意味するため、誰かひとりが担当するものではありません。
外部の専門業者に依頼するなど、受発注のプロセスの中で、様々なメンバーが役割を担い、分担し、協力しながら進めます。
◇情報システムにおけるサービス開発
そもそも、ウェブアクセシビリティに富んだサイトを作成するためには、サイトを作成する前からアクセシビリティを考慮しなくてはなりません。
依頼する場合には、適切な対応項目と対応の度合いを調達仕様書へ記載しておく必要があるでしょう。
実際の納品時チェック項目やどのようなスキルを持った人に依頼すればいいのか、どのようなテスト工程を踏むのかなどが詳細に書かれています。
◇広報活動でのウェブを使った情報発信
広報は、ホームページだけではありません。外部サイトでのプレスリリースなどでも、発信するコンテンツやニュース内容が適切に受け取ることができるものか配慮しましょう。
例えば、広報の動画なども、自動文字起こしなどと一緒にアップロードすると聴覚障害者にも届けることができます。
■まとめ
デジタル庁の「ウェブアクセシビリティ導入ガイドブック」をわかりやすく解説しました。
「ウェブアクセシビリティ導入ガイドブック」は非常にわかりやすいものになっているので、ぜひ本編を読んでみましょう。
そして、ウェブアクセシビリティを進める際には、ウェブアクセシビリティAIがおすすめです。
特定のスクリプトをサイトにインストールするだけで、簡単にウェブアクセシビリティに富んだウェブサイトを作成することができます。
気になる方はぜひ詳細を調べてみてください。



